2018年6月13日水曜日

パワースポットのプウホヌア・オ・ホナウナウ国立歴史公園

キャプテン・クックから急坂を下り、ケアラケクア湾から入り江の向こう側にあるキャプテン・クックの記念碑を見ました。

<過去記事>

ケアラケクア湾に降りてキャプテン・クックの記念碑を遠目に見る

そうしたら、もと来た急坂を戻らないで、海沿いの道を南下してみてください。

けっこう草だらけの狭い道ですが、いちおう舗装はされています。

4〜5kmくらい行く時、National Historical Park(国立歴史公園)の道案内のプレートが出てきます。

プウホヌア・オ・ホナウナウ国立歴史公園(Pu'uhonua O Honaunau National Historical Park)です。

というか、けっこう広いエリアなので、その中に入っているかもしれません。

海沿いの駐車場に入れて、入り口に行きます。


美しいビーチとハワイアンの草ぶき屋根の家


海に面しているので、入場するといきなり美しい砂浜とヤシの木の風景が目に飛び込んできます。

散策するだけでも、とても気持ちのいいところです。


古代ハワイアンの家が再現されています。

お約束の、中で居合わせた人に家族写真を撮ってもらいました。


伝統ハワイ文化を語る男性ガイド

数軒ある草ぶきの小屋の1つに、古代ハワイアンの格好をした初老の男性がいて、訪問者たちにハワイの文化について説明していました。

ちょうどハワイ文化の教育について、居合わせた他の訪問者数名に、わりときつめの口調で語っていました。

ハワイの伝統的な教育は、知識でなく、心で感じさせ、実際に体験を通じて習得(learn)されるものだ、現代社会の教育は知ることで習得した気になるが、身体と心で受け止めたものでないと本当に習得したとはいえないのだ、というような趣旨の話をしていて、数人のアメリカ人らしく旅行者たちが熱心に聞き入っていました。

観光客相手にハワイの伝統文化を広めたいという、地元のハワイ文化を伝承し、保護しようとしている活動家の方でしょうか。

実際に日本でも、芸術であり文学でもあるフラに取り組む人、ウクレレを演奏する人、またヒーリング技法としてロミロミを学ぶ人、問題解決技法としてホ・オポノポノを援用する人など、いろいろいます。

迷信のようなものもありますが、狭いエリアで自然と向き合って生きてきた人たちの知恵や感性は、意外にあなどれません。

ハワイの歴史と伝統文化を知るというのも、ハワイ島に滞在する醍醐味の1つです。

青い海とヘイアウ(遺跡)

草ぶきの家の向こうは、もう青い海です。


北側を見ると、おそらくフアラライ山と思われる、山の稜線が見えます。

コナのビーチから見るのと、おなじみの風景です。



禁忌(タブー)を犯したら逃げ込むところ

古代ハワイの社会には、いくつもの社会的な、あるいは宗教的な禁忌事項がありました。

これらはカプ(Kapu)と呼ばれて、破った場合には天災などのひどい天罰が下るので、それを避けるために死罪という、かなり厳しい制度でした。

このKapuは、英語のタブー(Taboo)の語源とのことです。

実際、古代ハワイの神は厳しい自然の象徴だったのでしょうか、けっこう怖い感じです。

遺跡の中にも、古代ハワイの神々の像を見ることができます。


そしてこのプウホヌアにはヘイアウ(聖域、聖地というべきパワースポット)があります。

カプには救済措置があり、もしカプを破っても、追っ手を逃れてこのエリアにまで逃げ込むことができれば罪が許されるのでした。

いわば、駆け込み寺というべきでしょうか。

実際は神々の怒りに触れる前に、カプを破った人間を処罰してしまおうと、すごい勢いで追っ手も迫ってくるでしょうし、ヘイアウの周囲も原生林や荒い海で、そこを突破して行くのは容易ではなかったと推測できますが・・・。

あの塀の向こうにたどり着くために、どんなドラマがあったのか。

温暖な常夏の島でも、人間がたくさん集まり、社会を作ると、いろいろいざこざが起きるものだなあ、などとしばし物思いに耽りました。


今はただ美しい海と、きれいにメンテナンスされている古代の遺跡が残るのみです。

足元を見ると、ハワイの伝統文化では守り神とされるホヌ(ウミガメ)がのんびりと入り江の砂の上を泳いでいました。



ちなみに来るときはキャプテン・クックの町から狭い急坂を下って、ケアラケクア湾経由で来ましたが、帰りは公園の駐車場からまた急坂を上がっていけば、すぐに幹線道路(11号線)に出ることができます。

ここからコナに戻る途中には、いくつものコナ・コーヒーの農園やショップがあるので、そこでコーヒーを試飲するのがオススメです。

また行きにケアラケクア湾に下りていった交差点の近くにはマナゴホテルがあるので、ランチタイムや夕方であれば、名物のポークチョップをぜひ試してみてください。

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コナの中心街から少し離れて・・・マナゴホテル(Manago Hotel)

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